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2024年04月06日

琉球新報「ティータイム」に掲載されました

 ぼくの投稿が琉球新報に掲載されました。弁財天堂での奉納演奏、とても楽しかったです。

 山内昌也先生、ありがとうございました。ひなた、あおり、一緒に演奏してくれてありがとう!

いんやく りお



「先人の思いを継承したい」 

 この春、ぼくは沖縄県立芸術大学を卒業した。琉球芸能専攻は、世界で唯一県立芸大に設置された専攻で、ぼくはその一員となったことを誇りに思う。ぼくは持病があり、コロナ禍でかなり行動制限があった。山内昌也先生をはじめ、先生がたに温かいご配慮をいただき、学友に親切にしてもらって、感謝の言葉が追いつかない。

 卒業を記念して、山内昌也先生のご手配で、ぼくは首里城公園の弁財天堂で学友と奉納演奏させていただいた。弁財天堂は、朝鮮から贈られた高麗版大蔵経を納めるために建立された。弁財天堂を囲む円鑑池は湧水と雨水によって城域一帯をつなぎ、天女橋は中国の駝背橋の様式で、アジアの架け橋を思わせる。隣接する県立芸大のように、弁財天堂も琉球の美学を受け継ぐ場として、折にふれて琉球古典音楽が流れてほしい。

 琉球古典音楽は、琉球国時代の時空を呼び覚まし、過去と現在を交流させるタイムカプセルだと思う。4年前、ぼくは県立芸大入試の実技試験で不思議な体験をした。最初の一音を弾いたとたん、フィルムのようなものが2本、ぼくの周りを回るイメージが浮かび、琉球国時代から戦後までの人々の姿が映し出されたのだ。大学入学後、ぼくは県立芸大の音楽棟のあたりにはかつて高所勘定座があり、御冠船踊りの稽古がおこなわれていたと知った。

 歌三線だからこそ湧き出る、先人の思いがある。琉球国の人々は芸能を外交に生かし、豊かさと平和を築こうとした。ぼくは県立芸大での学びを活かし、微力でも先人の思いを継承したい。

琉球新報「ティータイム」に掲載されました


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Posted by いんやく りお Rio Inyaku at 18:37│Comments(0)琉球古典音楽テレビ/新聞/ラジオ等近況
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