おばあちゃんの百日法要がきっかけで、お坊さんからお誘いいただき、東本願寺沖縄別院で、ライブしました。
じつは、東本願寺沖縄別院と、ぼくの原点となった「ひやみかち節」には、深い縁があるそうです。
浄土真宗は、琉球国時代は禁止されていました。明治になって、
玉代勢法雲さん という人がお坊さんになりました。
法雲さんは、戦前にハワイに渡って、ハワイに移民した沖縄の人たちのために尽くしました。
戦後、法雲さんは、荒れ果てた沖縄を訪れて、ショックを受けました。そして、東京の山内盛彬さんのところに、平良新助さんの琉歌をもっていきました。
「七転び転で ひやみかち起きて わしたこの沖縄 世界に知らさ」
法雲さんは山内さんに、この歌で曲を作って、人々の心を奮い立たせたらどうか、と勧めました。山内さんは、「
その歌を一回見るや、その熱意に動かされ、ヨシー、ヒットして同胞の目をさまそうと決意した」(美ら島物語)そうです。
法雲さんがハワイのお寺でおつとめしていたご本尊(フライヤーにある仏像)は、沖縄別院に受けつがれました。
沖縄別院の屋上には、大きな鐘があります。この鐘も、戦争の後、法雲さんがつくったものです。鐘は、ハワイのお寺に安置された後、沖縄で受けつがれることになりました。
鐘には、「國豊民安」「兵戈無用」(ひょうがむよう)と、刻まれてあります。これは、大無量寿経の中にある言葉で、「国が豊かで人々は幸せで、武器はいらない」という意味だそうです。
東本願寺沖縄別院の皆さん、いらしてくださった皆さん、どうもありがとうございました。
いんやく りお (東本願寺沖縄別院/宜野湾市)